署名用紙のダウンロードはこちら

★-- 絶賛配布中! ---★
すべての始まり、2013年1月23日付・江戸川区教育委員会からの「補食廃止通知」実物は 【 ここ 】 にあります。【 この記事 】 とあわせて一読がおススメです★

(3/14追加)公開質問状(請願書)に対する、江戸川区教育委員会の回答は【ここ】【この記事】とあわせてご一読を。

2014年2月9日

【さよならオニギリ君】 おやつ陳情審議に、ついに結論出る! 学童補食継続を願う会、活動終了! そして「えどがわ学童保育フォーラム」へ・・・

お久しぶりです。
さて、本ブログのおそらく(?)最後の記事になるであろう、更新です。

先週の金曜、2/5に、江戸川区議会文教委員会において、当会が昨年2月に提出した「すくすくスクール・学童登録児童に対する補食提供の継続を求める陳情書」について、1年間にもわたる「継続審議」を経て、結論が出されました。

結論は、不採択でした。まさに予想通りでは、あります。

ここで、この1年間の経緯を、簡単に振り返ってみましょう。長くなりますが、お付き合いください。

「江戸川区・学童補食の継続を願う会」は、2013年2月5日、複数の保護者らによって立ち上がりました。

すくすくスクール学童に通うわが子らが、「すくすくスクールにおける補食の廃止について」という手紙を持ち帰ってきたことが、そのきっかけでした。その手紙は ここ です。この一年で、非常に多くの方にダウンロードしてご覧いただいております。

江戸川区教育委員会が提示した「当時の」補食廃止理由は、
①おやつを食べると子どもが太る
②余ったおやつを捨てるのはもったいない
③アレルギーの子がいるから対応が難しい
…ということでした。

また、「補食を希望する児童は全体の5.6%に減少している」というのも、廃止理由に挙げていました。

ちなみにこの後、2ヶ月ほど経ちますと、①~③の理由は影も形も出てこなくなりました(笑。
代わりに「分け隔てなく」という、例の有名なフレーズに置き換わっていきます。

さて、これらの理由に大いに疑問を抱いた複数の保護者が集まり、「補食廃止の撤回」を求める陳情を、2013年2月16日、江戸川区議会に提出しました。最終的に、全国から寄せられた5,000筆近い署名も添えました。その節は、ご協力本当にありがとうございました。

そして3月13日の江戸川区議会・文教委員会にて、最初の審議が行なわれました。

そのときの模様は【3/13文教委員会傍聴レポ★「本陳情は”継続”扱いとする」】に詳細があります。すなわちその場で結論は出ず、「継続」扱いになったわけです。

この時、「継続して欲しいのは、審議じゃなくて、“お・や・つ”!」というツッコミのコメントを、江戸川区内のみならず全国からいただきました。

結論のないまま4月を向かえ、江戸川区の学童保育から「補食」が消えました。

保育園を出たばかりの子どもたちが、4/1から突然、お弁当の後は夕方6時以降まで「水道の水しか飲めない」状況に、たくさんの働く親たちから悲鳴が上がりましたが、江戸川区教育推進課は「子どもたちは問題なくなじんでいる」と、繰り返すのみでした。

さて4月からは文教委員の顔ぶれも新しくなり、およそ月に1回の審議が続いていました。さらに「区議会定例会」「決算特別委員会」でも、補食廃止の是非について、各議員の方々の質問と教育推進課の答弁が繰り返されました。

この辺は、ブログで紹介し切れませんでしたが、審議の流れで問題点がよくわかります。ぜひ、江戸川区議会サイト「会議録検索」にて、「補食」(“捕食”じゃありません)で、検索なさってみてください。各議員さんの、色々な発言が読めます。



さて、この期間の議論で、取り上げられた論点のいくつかをご紹介します。

◆論点① 3つの廃止理由に、個別の回答は「あ・く・ま・で・も」無かった

文教委員の新村いく子議員より、陳情者の質問(先の3理由…①補食で太る、②食材廃棄、③アレルギー)に対して、江戸川区は個別に回答したのか?と質問がありました。

それに対して教育推進課は、「1点ずつのそれぞれの確認ということではなくて、区の考え方としてのものを御回答したということでございます」と回答しています。

これは、2月の陳情書と同時に、江戸川区長宛に提出した「公開質問状(請願書)」に対する回答と姿勢は同様でした。
その時の江戸川区長の回答はこちらです。

新村いく子議員は、①~③の理由について、「個別の明確な回答を次回用意して欲しい」と要請しましたが、その後、出されることはありませんでした。


◆「補食を希望する子は5.6%」という数字の謎 → 実は、「34.8%」だった。

「補食希望者は5.6%」という数字の根拠については、当初から疑問の声が多かったのですが、補食が廃止前の3月までのうちには、教育推進課から回答はありませんでした。

補食が廃止された後の4月になってから、教育推進課から、「その数字は分母に“一般登録児童数”を持ってきていた数字である」と公表されました。

ニーズの違う児童をひとくくりにして、割合を少なく見せていたということです。

2013年2/1現在で、補食希望者は1,343名いたそうで、学童登録児童の割合から、実は「34.8%」だったわけです。

これは決して少ないとは言えません。この時、伊藤照子議員より、「(おやつ不要の一般登録児童も含めた)全体に対する比率で出してきた意味がわからない」と質問がありましたが、浅野潤一教育長より、「それでも3分の2の食べない子の中で、3分の1の食べる子がいるのは、区の管理上やっぱり好ましくない」と発言があり、「分け隔てなく」への強いこだわりを強調しました。

その他、指導員の数に対する質問(江戸川区ではもう10年以上、すくすくスクールで正規職員を採用していない)麦茶に関する質問(それまで出されていた「麦茶」の提供も、すくすくスクールでは禁止された。11月の文教委員会では教育推進課課長より「提供は水道水」のみであると明言あり)などが続きました。

これに対して、「子どもに空腹をがまんさせるのは虐待ではないか」とまで、議員から指摘もありました。


◆江戸川区教育委員会に対する陳情の動き

さて、この文教委員会での陳情審議と平行して、6月ごろから、当会以外の江戸川区内複数の保護者らから、今度は「江戸川区教育委員会」に対しても、補食に関する数々の陳情が出され続けていたのです。

2013年、保護者から江戸川区教育委員会に出された陳情

陳情第4号 夏季休暇中における学童登録児の補食持参についての陳情
・陳情第5号 夏季休暇中における学童登録児の補食持参についての陳情(4号と同内容ですが別)
・陳情第6号 すくすくスクールの子どもたちに補食についてアンケートを求める陳情
・陳情第8号 平成26年度からの補食事業再開をお願いする陳情
・陳情第9号 すくすくスクールにおける補食廃止について意見交換会の開催を求める陳情
・陳情第10号 食育の観点よりすくすくスクールにおいて補食再開を求める陳情


まさに江戸川区に住んでいる働いている親たちの、悲鳴にも似た思いが感じられます。

それに対して江戸川区教育委員会がどのような結論を出したかは、それぞれ会議録もありますので、あわせてご覧ください。(もっとも会議録は、開催から3~4ヶ月しないとUPされませんが)


◆保護者たちによる自主運営の模索と否決

平行して、廃止された4月以降、自主運営を求める保護者らの動きも活発化しました。

2~3月ごろ、江戸川区から、「補食の“受託”を廃止しただけ。保護者による自主運営なら認めてもいい」的なニュアンスがあったため、長い夏休みを前にして、複数の小学校保護者から、次々と教育推進課に対して、「自主運営」のプランが持ち込まれました。

ある小学校では、そこの学童登録児童家庭の90%以上の署名が集まり、自主運営のプランと共に教育推進課に持ち込んだそうです。保護者らが署名を集めた背景には、「数名で声を上げていても、江戸川区からは、“(うるさい)一部の親が騒いでいるにすぎない”と言われてしまったから」だそうです。モンペ扱いですね。

しかしこの自主運営案も却下されたとのこと。

この保護者らは、学校に対しても、すくすくスクール外でおやつを食べる場所(空き教室など)を貸してもらえないか? と交渉したそうですが、しかし学校長からは、「江戸川区が認めていない活動を、学校が認めるわけにいかない」と否定されたそうです。「学校を使いたければ、まず江戸川区の許可を得よ」と。

複数の保護者に提示された「否定理由」から判断すると、江戸川区が認める「おやつ自主運営」とは、「いったんすくすくスクールを出て下校し、どこか別の場所で、誰かほかの人間(すくすくスクール職員以外)が子どもたちに食べさせる」という形のみであることがわかりました。

しかし教育推進課はじめ江戸川区の職員さんたちもそうだと思いますが、9時~5時で仕事をしている人間が、3時や4時に職場を離れて、子どもたちにおやつをあげに行くのは、不可能です。だって働いているのですから。でも江戸川区は、「おやつを食べさせたければ、そうしなさい」と言っています。まさに「小一の壁」いや高し江戸川区。

こうして数々の自主運営案も、すべて頓挫しました。

さて長くなりましたが、以上が昨年4月~12月ごろの主な流れです(実はほかにも色々あるのですが…)

そしていよいよ、先週金曜日、2/5の文教委員会で結審を迎えました。

江戸川区議会・文教委員の皆さん(定数9名)
 田島進議員(委員長)
 所隆宏議員(副委員長)
 大橋美枝子議員
 江副亮一議員
 新村井玖子議員
 早川和江議員
 田中淳子議員
 須賀精二議員

では、傍聴に行った方のレポートを紹介いたします。

陳情は、江副さん、大橋さん、新村さんが採択、他の議員が不採択で、予想通りの結果でした。

不採択の方々の理由は下記のとおりです。

早川和江議員 【不採択】
補食希望者は減っている。予算決定後である。補食がなくても現場の混乱は特にない

田中淳子議員【不採択】
推移見守り、会派で議論した。栄養の問題など大きな問題はない

その他、理由の発言はありませんでしたが、不採択の方は下記のとおりです。
田島進議員(委員長)【不採択】
所隆宏議員(副委員長)【不採択】
須賀精二議員【不採択】

採択の方々の理由は、下記のとおりです。

江副亮一議員 【採択】
補食希望者が減った理由は、過去に江戸川区が推し進めてきた“補食は5時すぎに”という、時間設定が背景。必要な家庭、求めている人の存在を考慮すべき。大人でも3時におやつをとる。必要な家庭には提供事業としてあり方そのものを検討すべきである

大橋美枝子議員 【採択】
おやつは子どもの成長にとって必要。当初の補食廃止の、江戸川区の理由づけ(カロリー過剰摂取・廃棄食材・アレルギー対応など)と、陳情者から出された公開質問状への回答の乖離(食べること食べない子供の部屋を分けるのが“忍びない”状況云々)。また12月の児童部会における報告で、学童クラブに求める機能(安心して就労できる環境)として、学童登録児童の65.9%を占める1、2年生に特に必要である。補食復活を求める

新村井玖子議員 【採択】
児童部会報告にみられる国の姿勢(放課後児童クラブは適切な遊びおよび生活の場を与えて)に対して、江戸川区はどうするのか、ガイドラインに示すべきである。栄養・活力面で必要なおやつの環境を整え提供すべき。3月まで保育園でお昼寝・おやつを確保していた子どもが、新1年生になった途端に、給食以降、水だけで過ごすのことは、人権の観点から補食を取らせていく姿勢をとるべき。小1ギャップをふやしている

以上、多数決で「不採択」でした。

とのことです。

私たちの願いは、江戸川区議会には、届かなかったというわけです(ところで江戸川区では、来年、区議会議員選挙があります)

以上で、報告は終了です。長文へのお付き合い、ありがとうございました。

そしてこのたびの補食継続の陳情不採択に伴い、「江戸川区・学童補食の継続を願う会」は、発展的解消といたします。

長い間のお付き合い、本当にありがとうございました。
たくさんの方にこのブログを見ていただけて、署名にご協力いただけて、感謝の言葉もありません。

なおこのブログは活動の記録として、半永久的に残しておきます(アクセスもまだまだコンスタントに高い数値です)

いつか江戸川区の子どもたちが学校が終わった後、「一般」も「学童」も関係なく、すくすくスクールで一緒に笑いながらおやつを食べ、遊び、学び、指導員やプレイングパートナーの方々と心通わせ、心身ともに豊かな放課後を過ごせる時代が来たとき、「あんなこともあったよね」と、振り返れたらいいですね。

さて、これからは、こちらです!
↓ ↓ ↓ 

えどがわ学童保育フォーラム



ブログ NEW!







昨年よりこの件でつながった多くの保護者らが、「えどがわ学童保育フォーラム」を立ち上げ、つながりました。これからはこちらで、「声」を上げ続けて行きます。

どうぞご支援の程、よろしくお願いします。


★おまけ1
クイズですw。これは何でしょう?


答え:「塩」

補食がなくなって初めての夏休みとなる、2013年7月、江戸川区より各小学校のすくすくスクールに配布された「塩」です。KALDIで198円くらいの、豪州産の安いやつ…

2013年の夏からは、すくすくスクールでは「麦茶」も、子どもたちには提供禁止になりました(多くのすくすくスクールには立派な冷蔵庫があるのですが)

麦茶代は、全73校で年間12万円なのだそうですが(文教委員会発言より)、それも「削減」でしょうか?

よって子どもたちが口にできるのは「水道水だけ」なのですが(あと家庭から持参した水筒とか)、夏休み中、熱中症で子どもが倒れでもしたら大変!…ということで、江戸川区から、各校のすくすくスクール「塩」が配布されたそうです。

画像は、あるお母さんからの投稿です。「わが子は夏休み、9時から18時までのすくすくスクールの中で、お弁当以外は、水道水と塩をなめています」と。

…塩ですか。

まあ江戸川区の考えは、間違っちゃいないですね。最低限の生命維持には、塩と水ですから。


★おまけ2
じゃーん。江戸川区役所内です。充実の「お・や・つ」!
 ↓ 
週に一度、区内の福祉作業所の方々が作ったドーナツやクッキーの販売が、区役所食堂であります。手作りおやつ、いいですねえ。子どもたちにも食べさせてあげたいですね。



こちらは、自動販売機。市販のお菓子は、ここでいつでも気軽に買うことができます。
子どもが大好き「ソースかつ」もあります! すてき。


ドリンクの自動販売機も、ものすごくたくさんありますね…
お茶、コーヒー、紅茶、ジュース、スポーツドリンク、コンポタ、乳飲料etc。

…江戸川区役所では、「水道水」は、皆さん飲まないのでしょうか?

やっぱり、「おやつ」は子どもも大人も、「大好き!」ってことですね。
では、ありがとうございました!